【出張ドッグシャンプー】辛い現実から逃げることのできない夜

第六話「【出張ドッグシャンプー】サラリーマンとしての限界を感じた日」の続きです。


 

これまでにない辛い一日が終わろうとしている。

まっすぐ家に帰ることが出来ず、行きつけの居酒屋の暖簾をくぐった。

 

10人も入ればほぼ満席の小さな店。

夜9時を回ったばかりでお客は5人ほど。

平日のこの時間にしては混んでいてる方だ。

 

ボクはカウンターの席に腰を下ろし、大きくため息をついた。

「これは現実なのか・・・?」

頭のなかでは、同僚から辛辣な言葉を浴びせられるシーンが何度もリプレイされ続けている。

 

しばらくしてから瓶ビールを頼んだ。

 

グラスに注いだビールを一気に飲み干す。

「なぜ、俺がこんな思いをしなければいけないんだ・・・」

独り言のようにつぶやきながらグラス握りしめた。

 

「俺の何が間違っているんだ!」

「俺だけの問題じゃないだろ!」

 

二杯、三杯と進むにつれ怒りの感情が増していく。

 

ビール瓶が空になり、ボトルキープしてある焼酎に手を付けた。

 

酔いが回ってくると、今度は強烈な自己嫌悪が襲いかかる。

「俺の今までは何だったんだろう・・・」

「会社にとって必要のない人間なのか・・」

自問するばかりで答えは出てこない。

 

全てを見失い、ただ酒に逃げている自分がそこにいた。

酒が心の痛みを和らげてくれるはずもなく、苦しくなるばかり。

それでも、この現実から逃げたかった

 

「もう一杯だけ・・・」

 

自分に言い聞かせながら、またグラスに焼酎を注ぐ。

こんなにも無力で、どうすることもできない。

 

その夜はただ酒を飲み続けるしかなかった。

 


第七話「【出張ドッグシャンプー】辛い現実から逃げることのできない夜」を最後まで読んでいただきありがとうございます。

この続きは第八話で。

 

そして最後に。

あなたには、ボクの様にこんなにも辛い思いをしていただきたくありません。人生は一度切り。
仕事もプライベートも楽しいのが一番です

いまもしかして「そんなの理想でしかない!」と考えませんでしたか?

ボクも以前はそう考えていたのですが、それを叶えられるビジネスに出会うことができました。

それこそが出張ドッグシャンプービジネスです

 

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