第五話「【出張ドッグシャンプー】起業に向けた心の整理」の続きです。
墓場まで持っていこうと思っていた・・・思い出すだけで辛く情けない出来事。
夕方、顧客との商談を終えて会社へ戻ると、同僚の冷たい視線がボクを出迎えた。
彼はボクよりも少し若いが、会社では一目置かれるエンジニア。
ボクに向けたその視線の奥には敵意がみなぎってる。
「先輩、最近調子に乗ってません?」
「○○食品の△△さんから俺、文句言われたんですけど。」
「先輩は営業さんですよね。」
「エンジニアの俺を無視して、勝手に動かれると困るんですけど!」
こんな言われ方をするとは思ってもみなかった。
「俺たちはあんたのような人を必要としていない。」
「あんたみたいな人がいるから、俺らエンジニアがやりにくいんだよ!」
その言葉はボクの心を引き裂いた。
彼は自分の方が優れているという意識の中、ボクを完全に見下し、更に批判をくり返す。
「あんたは、仕事に対する責任感が欠けている!」
「自分の力量を過信しすぎなんだよ!!」
ボクはただ立ち尽くし、彼の言葉を無言で受け止めるしかなかった。
こんな状況に立たされ、それでもなおこの場に居なければいけない状況。
自分の存在そのものが、他人の迷惑になっていると感じて自分自身を責めた。
その日から会社にいると胸が苦しくなり、息が詰まるような感覚に襲われる。
ボクはサラリーマンとしての限界を感じ、自分の心が壊れていくのを感じていた。
本当に存在価値があるのだろうか?
この問の答えを探し求める旅は、ここから始まった。
第六話「【出張ドッグシャンプー】サラリーマンとしての限界を感じた日」を最後まで読んでいただきありがとうございます。
この続きは第七話で。
そして最後に。
あなたもサラリーマンに限界を感じているなら、それはチャンスかもしれません。
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